概日リズム (サーカディアンリズム) とは、約 24 時間を周期として繰り返される生体内の生理的 / 行動的リズムである。視交叉上核を中枢時計として、体温、ホルモン分泌、覚醒度、認知機能などが周期的に変動する。光が最も強力な同調因子 (ツァイトゲーバー) であり、網膜の特殊な光受容細胞を介して体内時計をリセットする。認知パフォーマンスは概日リズムの影響を強く受け、時間帯によって反応時間や注意力が変動する。
概日リズムと認知パフォーマンス
認知機能は 1 日のなかで一定ではなく、概日リズムに従って変動する。注意力と反応速度は覚醒後しばらくして高まり、午後の早い時間帯に一時的に低下 (ポストランチディップ) した後、夕方にかけて再び上昇し、就寝前に低下するという説明がある。テスト結果を時刻をまたいで比べる場合、この変動が差に含まれ得る。
クロノタイプと個人差
概日リズムの位相には個人差があり、これをクロノタイプと呼ぶ。朝型 (ラーク) は早朝に覚醒度が高く、夜型 (アウル) は夕方以降にパフォーマンスが向上する。クロノタイプは遺伝的要因と年齢に影響され、思春期には夜型にシフトし、加齢とともに朝型に戻る傾向がある。
リズムの乱れと対策
不規則な生活、夜間の強い光曝露、時差ぼけ、交代勤務などは概日リズムを乱す要因になり、認知機能の低下と関連づけられている。夜間のブルーライトは、体内時計の位相を後退させ、入眠を遅らせるとされる。リズムを整える方法としては、起床時刻の固定、朝の光曝露、就寝前のブルーライト制限、規則的な食事時間が挙げられる。