定義と測定方法 (CPI)

インフレ率とは、一定期間における物価水準の上昇率を示す指標である。 一般的な測定方法は消費者物価指数 (CPI) の前年比変化率で、 代表的な商品・サービスのバスケットの価格変動を追跡して算出する。 日本の消費者物価指数では、生鮮食品を除く指数をコア CPI、 生鮮食品及びエネルギーを除く指数をコアコア CPI と呼び、 変動の大きい品目の影響を除いて物価の基調を見るために用いる。

名目所得と実質所得

名目所得は額面上の金額、実質所得はインフレ率を差し引いた購買力ベースの 金額である。年収が 3% 増えてもインフレ率が 5% なら、実質的な購買力は 低下している。所得の国際比較や時系列比較では、 実質値を用いることで購買力の変化を比較できる。

インフレの勝者と敗者

固定金利で借り入れている場合、インフレが進むと返済額の実質的な負担は軽くなり、 貸し手が受け取る元利金の実質価値は下がる。 住宅ローンの実質負担が軽くなる一方、預金の実質価値は目減りする。また、賃金上昇が物価上昇に 追いつかない労働者は実質的に貧しくなる。

不動産や株式などの資産は名目価格が物価とともに動きうるのに対し、 現金や固定利付の債券は実質価値が目減りしやすい。こうした差を通じて、 インフレは実質的な所得や資産の再分配として働く。

ランキングへの影響

所得の世界ランキングでは PPP 換算などで各国の物価水準を調整するのが 一般的だが、急激なインフレが進行中の国ではデータの鮮度が結果に影響する。 物価上昇の速い国では、半年前のデータでも実態と乖離する可能性がある点に留意が必要だ。